Acer rubrum (アメリカハナノキ:Red maple)
Acer rubrum (Red maple: アメリカハナノキ)-1 Acer saccarum (Sugar maple: サトウカエデ)-2
González-Sarrías A, Ma H, Edmonds M E, and Seeram N P.
カエデのポリフェノール、ginnalin類 (ginnalin A, B, and C)のサイクリンAおよびD1(cyclin A and D1)の減少による
結腸および乳がん細胞の細胞周期におけるS期(DNA複製期)およびG2/M期(複製完了後-M期に入るまでの期)の細胞周期停止誘発作用
Maple polyphenols, ginnalins A-C, induces S- and G2/M-cell cycle arrest in colon and breast cancer cells mediated by decreasing cyclins A and D1 levels.
Food Chemistry, 136, 636-642 (2013)
ポリフェノールは植物性の食品に見られる生理活性物質である。ginnalin類(gnnalin A, BおよびC)はサトウカエデ(A.
Saccharum)およびアメリカハナノキ(A. rubrum)などのメープルシロップが作られる樹液およびその他の部位に存在している。我々はこれら成分の結腸がん細胞(HCT-116)および乳がん化細胞(MCF-7)および非がん化結腸細胞(CCD-18Co)の分化に与える影響を評価し、細胞周期停止およびアポトーシス(細胞死)が起こるか否かを検討した。ginnalin類はがん化細胞において非がん化細胞の2倍の強さで顕著な抗がん化作用を示した。50μMの濃度においてこれら成分中でginnailn
Aが(B, Cよりも)最も顕著な作用を示した。 ginnalin
Aが結腸がん細胞および乳がん細胞で84%, 49%の抗がん化を示し、 ginnalin B, Cにおいてそれぞれ50%,
30%であった。 そしてginnalin Aはアポトーシスをがん細胞において誘発せず、細胞内のタンパク質サイクリンA(cyclin
A)およびDを減少させることで細胞周期停止を誘発することが明らかとなった。これらによりカエデに含有されるポリフェノールが細胞周期停止をすることによってがんに対する予防になることを示唆することが明らかとなった。
つづく
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